愛和精密では積極的にインコネル切削加工に対応致します。
愛和精密ではレーシング部品の切削品で培ったインコネル等の難削材への加工に実績とノウハウがございます。
また、ウォータージェット加工機を使用した粗どりを行うことで難削材への加工を短納期・低コストで行える加工技術を保有しています。
その技術を生かし、航空・医療等様々な分野への展開を致します。
愛和精密ではレーシング部品の切削品で培ったインコネル等の難削材への加工に実績とノウハウがございます。
また、ウォータージェット加工機を使用した粗どりを行うことで難削材への加工を短納期・低コストで行える加工技術を保有しています。
その技術を生かし、航空・医療等様々な分野への展開を致します。
用途 | 宇宙航空関係部品 |
材質 | インコネル718 |
サイズ | Φ120×80 |
精度 | ±0.1 |
加工 |
・NC旋盤 ・五軸マシニング |
用途 | 自動車部品 |
材質 | インコネル718 |
サイズ | 40×150×150 |
精度 | ±0.05 |
加工 | 五軸マシニング |
用途 | 自動車部品 |
材質 | インコネル718 |
サイズ | Φ40×40 |
精度 | ±0.1 |
加工 |
・NC旋盤 ・マシニング |
インコネルは高温・高圧の環境下でも使用可能なニッケル合金の一種です。開発元であるスペシャルメタルズ社(旧インコ社)の登録商標ですが、現在は一般名詞として広く使われています。ニッケルをベースとした合金で、主要な添加物はクロムや鉄、ニオブ、モリブデンなどです。合金元素の含有割合によって、インコネル600・インコネル625・インコネル718・インコネルX750といった分類がなされています。
インコネルは高温強度が特に高く、プラント設備やごみ焼却炉、電子機器、航空機エンジン、ロケットエンジン、原子炉などの部品素材として優秀な「超耐熱合金」です。その一方で、インコネルが持つ特性は加工の妨げにもなります。特殊な工具や熟練の技術がなければ、設計どおりにインコネルを切削加工するのは非常に困難です。
インコネルが持つ一般的な特性は次のとおりです。
・高強度
インコネル600の常温における比強度はオーステナイト系ステンレス鋼と同等ですが、高温で使用しても強度が落ちません。ガスタービンのような高温下で長時間運用する製品への適用においても、十分に強度を維持することができます。
・耐蝕性
インコネルはクロムやニッケルを含む合金であるため、表面に酸化皮膜を形成します。酸化皮膜は空気との接触を防ぎ、腐食防止に有効です。ニッケル含有量も多いことから、高純水やアルカリにも耐性を持っています。
・耐熱性
インコネルは熱伝導率が低いため、熱による劣化が起こりにくい金属です。約700℃の高温環境下であっても強度を保持し、約1000℃までは優れた耐食性を発揮します。また、極低温における機械的特性も優秀です。
・耐酸化性
高温下で酸化しにくいこともインコネルの強みです。15〜25%のクロムを含む超合金に付与される特性で、サビの発生を防ぐことにより製品の長寿命化につながります。
・耐クリープ性
耐クリープ性とは、継続的な荷重によって物体が変形する「クリープ現象」が起こりにくい特性のことです。インコネルを使った部品は高温下でも歪むことなく、製品の安定性や信頼性を支えます。
上記のような特性を持つインコネルですが、その特徴を一言でまとめると「高温下でも安定した強度を保つ金属」ということができるでしょう。
ここでは4種類のインコネルを挙げ、主要化学成分の参考値や主な性質について、それぞれ説明します。
1)インコネル600(Alloy 600)
主要化学成分の参考値(Wt%)
Ni 72.0以上 Cr 14.0~17.0 Fe 6.0~10.0
2)インコネル625(Alloy 625)
主要化学成分の参考値(Wt%)
Ni 58.0以上 Cr 20.0~23.5 Fe 5.0以下 Mo 8.0~10.0 Nb+Ta 3.15~4.15
3)インコネル718(Alloy 718)
主要化学成分の参考値(Wt%)
Ni 50.0~55.0 Cr 17.0~21.0 Mo 2.8~3.3 Nb 4.75~5.5 Al 0.2~0.8 Ti 0.65~1.15
(残りにFeを含む)
4)インコネルX750(Alloy X750)
主要化学成分の参考値(Wt%)
Ni 70.0以上 Cr 14.0~17.0 Fe 5.0~9.0 Nb 0.7~1.2 Al 0.4~1.0 Ti 2.25~2.75
インコネルの活用用途は下表のとおりです。
ジャンル | 用途 |
---|---|
工場設備 | 化学・食品工場の製造装置、石油化学工場の触媒再生器、圧力容器 |
原子力 | 原子炉部品、核燃料スペーサー |
電子機器 | 構成部品 |
航空・宇宙 | 構成部品、タービン、ロケット、人工衛星、宇宙船、航空機エンジン |
工具 | 熱間押し出し工具、成形用工具、熱処理治具 |
産業機器 | 各種プラント設備、熱交換器、水処理装置、坑口装置、油井用機器 |
その他 | スプリング、ベローズ、ボルト |
インコネルはその特性により、切削加工が非常に難しい金属です。「高温強度が高い」「熱伝導率が低い」「加工硬化しやすい」「工具材質との親和性が高い」といった条件のいずれかに該当するような切削しにくい金属材料を「難削材」と呼びますが、インコネルはこれらの条件をすべて満たす最高難度の難削材といえます。熱伝導性が低い上に切粉が刃先に溶着しやすく、切削工具を傷めてしまうケースが多いです。
インコネルの切削加工では、切削条件と工具選定に注意しなければなりません。ここでは、切削条件の最適化と適切な工具選定について説明します。
ほかの金属材料に比べてインコネルの切削加工に関するデータが少ないため、切削条件の最適化は簡単ではありません。ワーク温度を管理したり回転や送りを調整したりして、加工精度と工具寿命の両方にとって適切な条件を決定します。
インコネル切削用の工具材種は、摩耗に強い超微粒子超硬合金が適しています。切削時に刃先への過熱を抑えたい場合には多刃工具が有効です。強ねじれ刃やポジティブすくい角などの選択により、切れ刃の負担を軽減できる可能性があります。
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